※この記事は義祖母を介護4まで介護して行く中で私が経験した事を書いています。
こんにちは!義祖母を介護しているおはぎです。
今回は80代~90代の義祖母を見ていて、高齢者が歩けなくなる原因はこういうことか…。
と実際に目の当たりにして理解したことです。
私は介護士で、それなりに介護の勉強もしてきました。
しかし、本や講義で勉強するより、実際に義祖母の介護でその過程を経験し、初めて高齢者が歩けなくなる原因を理解出来た気がしました。
義祖母は90歳頃からダンダンと歩けなくなり車イス生活になったのです。
その主な原因の1つが転倒です。
しかも、室内の転倒!
介護のテキストでも、高齢者は室内で転倒を繰り返す。そう書かれていました。
介護経験が浅かった私としては、外じゃなくて室内で転倒することを不思議に思っていた記憶があります。
その転倒から歩けなくなるまで、どんな過程があるのか?
ここでは、そんな私の経験から高齢者が歩けなくなる原因でもある、負のスパイラルをお伝え致します。
原因がわかれば予防にもなりますよね!
高齢者が歩けなくなる原因は?
これは、義祖母を介護していく中で高齢者はこうやって歩けなくなっていくんだな…。と感じたことです。
人それぞれでケースがあると思いますが、義祖母の場合は転倒が歩けなくなった一番の原因でした。
義祖母が歩けなくなる原因と流れはこんな感じです。
義祖母の友達が亡くなったり、地域との交流が無くなって自宅から出る事が少なくなると、活動量も減って知らず知らずに筋力が低下していました。
筋力低下によって踏ん張る力がなくなってつまづいた時に、転倒してしまいます。
それは、外ではなく自宅が多く足の運びが悪くなると、何もない所でも転ぶようになっていきました。
この転倒がやっかりで、転倒した後が大変なのです。
一度骨折してしまうと、動けるようになるまでに2週間、長くて1ヵ月はかかっていました。
この間はベッドで寝たきり状態になります。
さらに、痛みが強いから起き上がること、座ることすら困難で介助が必要になっていました。
この寝たきり状態が長いせいで、更に足の筋力は低下し、回復したときには歩けなくなる人。
回復して歩けるようになっても、以前よりは安定しない歩き方になっています。
そして、また転倒を繰り返し、寝たきりになって、筋力低下。
この負のスパイラルにハマりダンダン歩けなくなっていきます。
また、回復するかどうかは、精神面も大きく影響していました。
「また、歩くようになるんだ!」と強く願ってリハビリを頑張るのか?
もう自分はダメだと諦めて歩けなくなるか?
また、精神面だけでなく、転倒前の筋肉の量も大きく影響されているようです。
歩けない人の介護はどんな感じなのか?
歩けなくなった人の介護はどんな感じなのか?
どんな介護が必要かの前に、歩けない人の介護認定が介護何になるのか見ていきましょう。
歩けない人の介護認定
全然歩けなくなってしまった義祖母。
丁度、介護認定更新の時期も来ていたので認定調査を受けると…。
介護4と認定されました。
画像引用元:介護ウェーブ
介護認定の基準表を見ても、歩けなくなると寝たきり状態になることが多いので介護4以上になることがほとんどだと思います。
歩けない人の介護認定が分かったところで、今度はどんな介護がに日常的に必要になるのか見ていきます。
歩けなくなったらどうなる?必要な介助は?
さぁここで、歩けない人の介護は?どんな介助が必要なのか?
家族が歩けなくなったら周りがどうすればいいのか?
私が義祖母が介護4になってしてきた時の事をお伝えします。
・食事の配膳下膳
・衣類を選んだり、着脱が必要
・ショートステイの送り出し
・寝るまでの介助
・通院介助
・排泄介助
パット、オムツは常にしている状態でした。
ベッドの隣にポータブルトイレを設置して排泄をしてもらったりもしていました。
また、体調が悪く本当に動けない時はオムツ替え。
お腹の調子が悪くて便失禁などもありました。
今は部屋に匂いがつきずらく、片付けも簡単、介護者に優しい良いポータブルトイレもあるのでオススメです。
ただ、値段はそれなりにしますし、使用している本人が操作出来なきゃ結局介助する人が操作することになるのでご注意を!
また、Amazonなどのネット通販で施設用のパッドが売っています。私が見る限り最寄りのドラックストアでは売っていませんでした。
施設で使っているパッドはちゃんとしていて良いですよ!こちらドラックストアで購入するより、安くて良いものが売っています。義祖母も使い心地が良いと言っていました。
(ネット通販は、介護オムツ券は使えないのでご注意下さい。)
施設で使われているパッド
↓ ↓ ↓
・食事の配膳下膳・服薬確認
義祖母は自分でご飯を食べることが出来たので、1日3食配膳下膳をしていました。
自分で食事が出来れば、介護4じゃないじゃん!って介護系の職種に就いている人から言われそうですが…。
そこは、流してください(笑)
義祖母は食事が出されれば、自分で好きな物を食べて毎食後、お薬も飲んでくれていました。
薬は時々飲み忘れる時があるので、確認は必要でしたけどね!
・衣類を選んだり、着脱が必要
歳をとって筋力が低下してくると、ズボンが上まで上げる力が無くなったりして中途半端な着替えになってしまいます。
上の着替えよりもとにかく下。
下の着替えが自分で出来なくなっていました。
ズボンを自分で履こうとすると、かえって転倒しそうで怖かったです。
とにかく、上下共に衣類着脱の介助、服選びも自分で出来ないようで一緒に選んでいました。
この時、「この服は寒いから嫌だ!」とか、「この柄は派手でこの歳になって変だ」
もしくは、自分の服なのに、「こんな服あったかな?」とか言ったり、洋服選びに毎回時間がかかっていた気がします。
・ショートステイの準備・送り出し
義祖母は2泊3日のショートステイに行ってもらっていました。
ショートステイの準備などは義祖母はもう出来ず、介助者(私)任せでした。
義祖母にどんな服が着たいか相談しながらいつも準備していました。
また、送りだしの時は歩けないから車イスで自宅内を移動し玄関まで!
その後、玄関から外に出るまでに何段かの階段があったんです。
この階段のせいで、ショートステイの送迎は出来ないとお断りをされて…。
介護タクシーを利用させてもらっていました。
車イスで介助2人で階段昇降をしてもらっていました。
金額もかなりかかりましたよ~。
でも送迎の際は本当に助かりました。
義祖母が介護サービス利用料でいくらかかっていたのか?介護費用ついて知りたい人は、コチラの記事も読んで下さいね!
・寝るまでの介助
歩けなくなるということは、他の筋力も落ちていました。
そして、布団を自分の力で引っ張り上げる事や掛けることも出来ず、布団が落ちたら落ちっぱなし。
自分の力で直すことが出来ません。
パジャマ・オムツ交換など寝るまでの衣類の介助をした後、ベッドの丁度良い位置(落ちない位置)まで本人の力も借りながら移動。
そして、最後は布団をかけてお休みしていました。
幸いなことに、義祖母はまだ何とか寝返りというか、体を少し動かすことが出来たので体位交換まではしなくても大丈夫でした。
寝ていることも多いけど、完全な寝たきりでもありませんでした。
・通院介助
介助しながら歩けていたうちは、介助員や歩行器を使って自分の足で歩いてもらっていました。
しかし、完全に歩けなくなると車イスを利用して通院に行っていました。
車イスは、レンタルして自宅に1台あったので、一度座ってもらえば移乗しなくて良いので、個人的には車イスの通院介助の方が楽で良かったですけどね…。
それでも義祖母は認知症でもないし、意思疎通は出来たので楽な方だったと思います。
意思疎通が出来る義祖母ですら、介護4になると仕事をしていた私にとっては介護負担が多くなったな…。と感じた時でした。
だから…認知症の人の介護の大変さは計りしれません。
歩けなくなったら終わりなのか?
歩けなくなったら終わりなのか?
これは、歩けなくなる本人だとそう思っちゃいそうですが…。
介助している側としては、そんな風に思いませんでした。
今は良い道具があり、歩けなくなった人でも移動できる手段があります。
それは、車と車イスです。
車イスも自分で動かせる電動車イスもあります。
これは、車イスに座っていられる事が条件ですが、車イスに座っていれば買い物なども行けます。
ただ、車イスはイスの役割ではないので、(移動のための道具です。)イスじゃありません。
だから、長時間座っていると疲れちゃうと思います。
ここはお出かけして長時間使用するときは注意が必要だなぁ~。と思っています。
また、出かけるかどうかは、本人次第な所もあって…。
義祖母は「車イスを使ってまで買い物に行かなくていい。」
そう言って一度も車イスで買い物には行ったことがありませんでした。
そうなると、外に出たのはショートステイか受診の時だけになっちゃいます。
高齢者が歩けなくならないように予防するには?
高齢者でもある義祖母が転倒を繰り返し、だんだんと歩けなくなっていく過程でケアマネさんや通っている整形外科の先生に予防を教えてもらいました。
そんな、義祖母(高齢者)が歩けなくなったら…という不安はあるものの、予防をしていくことが大事だそうです。
・本人に転倒しないよう意識してもらう
・周りが転倒させないようにする
・骨に大きな衝撃を与えない
・筋肉・筋力をつける
出来る範囲で筋力を低下させないように、筋肉をつける運動をしよう!ということになりました。
まずは、自分の足で歩ける範囲であるくこと。(デイサービスなどで見守りながら)
イスに座って出来る範囲で足ふみをする。
また、義祖母がまだ歩ける時は高齢者向けのシニアフィットネスなども行っていました。
この歳(80代)になって運動器具なんか使えない。
と言いながらも支援員さんに教えてもらっていました。
また、筋力を落とさないように本人自身の頑張る気持ちも大事な気もします。
・本人に転倒しないよう意識してもらう
本人に転倒しないように意識してもらう。
義祖母は認知症ではなく、頭がしっかりしていたために、この事を伝えました。
ケアマネさんもデイサービスの職員さんも皆が義祖母に転倒しないよう声かけをしていました。
義祖母も転倒しないように、転倒しないように…。
と頭の中ではわかっていたのですが、それでも誰もいない自宅で歩行器で歩いては転倒を繰り返していました。
義祖母は良く言っていました。
「頭ではわかっているけど、体が言うことをきかない」
介護2位からそんな事を言っては転倒を繰り返していましたが、それでも意識するのとしないとじゃ違うと思います。
歩いて動けるようだと、転倒するリスクもありますが、歩けるのに歩くな!とも言えないし。
歩かなくなると尚更、筋力が落ちて歩けなくなるし、難しい所です。
・周りが転倒させないようにする
ケアマネさんと相談して、周りが転倒させないように注意するのも大事ということです。
私の場合は仕事もしていたので、義祖母を日中一人で出来るだけお留守番させないようにデイサービスを利用したり。
出来るだけ人の目が行き届くようにしました。
また、部屋と廊下の段差をなくすために傾斜を付けたり、トイレに手すりを付けたりなどもしました。(傾斜と手すりは福祉用具でレンタル出来ます)
・骨に大きな衝撃を与えない
高齢者になると骨が弱くなっていることも多く、大きな衝撃で骨折することもあります。
この骨折をすると、転倒の時と同じ状態になるので注意が必要です。
義祖母の場合は、ベッドやイスに座る時に勢い良く座って腰椎圧迫骨折になったり…。
驚いたのが、車を運転している時に道が悪いと車がガタガタ揺れたりしますよね…。
その衝撃で腰椎圧迫骨折。
又は、腰が曲がっていると、肋骨と骨盤がぶつかって骨盤よりも弱い肋骨が折れて骨折。
とにかく骨がもろくなっていました。
骨折を防ぐためにも、骨を強くするために予防も必要ですよね…。
最後に
高齢者が歩けなくなる原因…義祖母の場合、主な原因は転倒でした。
転倒を繰り返して最後は車イス生活になってしまったのです。
転倒といっても、それだけじゃなく、高齢者は転倒した後、骨折しやすく、骨折すると動けなくて2週間~1ヵ月程度は寝たきり状態になります。
この寝たきりの期間が筋力を低下させて治ってさぁ!ベッドから立ち上がろう!という時に歩けなくなっていた。
また、回復しても転倒と骨折を繰り返し、ダンダンと歩けなくなって行く。
という負のスパイラルになります。
その負のスパイラスに陥らないためにも、歩けなくなるその時を遅らせるためにも、
・本人に転倒しないよう意識してもらう
・周りが転倒させないようにする
・骨に大きな衝撃を与えない
この予防を意識して、本人も介護者も頑張らないといけません。
・頑張ろうとする本人の精神面